静岡市葵区の歯医者・歯科なら静鉄・春日町駅にある麻生歯科クリニック

気の早い話ではあるが、予防歯科を目指す歯科医学の最高峰、『カリオロジー』の発祥の地でもあるスウェーデン　マルメ大学カリオロジー科研修が内定した。カリオロジーとは齲蝕（虫歯）の科学的診断や作用機序、最先端の治療法等を研究をする学問である。日本の歯科大学においては、虫歯の治療の仕方は教えるが、どうしたら虫歯ができないようになるという事は教えてはくれない。いつまでたっても『治す』である。医師であるならば『治る』という考えに立った歯科医療が必要だ。そこで技術ではない歯科医療の本質に触れる絶好の機会を頂いた。歯科医師として感動で震えが来る時は、そうない。

それも６人の歯科衛生士と一緒にである。　これも山形県　酒田市ご開業の日吉歯科診療所の熊谷　崇先生をはじめとする皆様のお招きによるものであり感涙した。あまりの嬉しさにＨＰ上で私たちの患者さんに報告、伝えたいと思った。

２００７年の前回の研修から３ 年越しの思いである。定期管理をベースにした歯科医療に再構築して７年、決意してわき目も振らず走った。酒田市の公益福祉大の大講堂で同大学カリオロジー科のダン　エリクソン教授の講義を聞き感動を覚え、虫歯や歯周病にかかる人々が少数派になる未来にするために今すべき歯科医療を行い、間違いではないと確信し進んで３年、やっとこの日を迎えるに到った。　プライベートでマルメ大学の研修にいく先生方がいて、誘ってくれてはいたが、是が非でも熊谷先生以下、日吉歯科診療所の先生方といかないと意味や意義が見出せないと思っていた。

以下　ＳＡＴでの２００７年次の感動の感想記事を添付する。　日本にこのような歯科医院が存在する事を当院の患者の皆さんも知っていただきたい。この国の歯科医療は少しずつ、良い方向にシフトしているのが分かる。　

http://sat-iso.net/houkoku/foreign/2007malmo.html#last_kuma

参加表明を迷うことなく決断した時、私の診療室の歯科衛生士も同意見であった。山形でこの機会を知った時、彼女達は何も躊躇せず二つ返事でＹＥSの参加希望の意思を伝えてきた。この北欧の歯科医療観や考え方が、患者さんのためになることを一番良く知っているのは歯科衛生士であるからだ。

全くのプライベート研修であり最低でも４０万以上はかかるであろう。臨床的なキャリアを積みながら、さらに高い目標を設定し、確実に医療レベルを上げていこうとする。並大抵の事ではない、私は素直に彼女達を誇りに思っている。この人的資源こそが私が築き上げてきた医療財産である。皆で憧れの地であるスウェーデンにいく夢が実現まで来ている。

 
今一度、熊谷先生に深い感謝の念を感じずにはいられない。　ありがとうございます。　勉強させていただきます。

 
麻生　　幸男